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小説感想:『ハイペリオンの没落』

英国SF協会賞/ローカス賞受賞。『ハイペリオン』の続編(というより、後編)。

ハイペリオン』に引き続きこちらも超大作で、上下巻それぞれ 500ページ程。『ハイペリオン』と合わせれば脅威の約 2000ページ!

それでいて引き伸ばされた感覚が全くない、密度の濃い物語になっているのが凄いですね。基本的に「嫌な奴」が登場せず、巡礼はもちろん、それ以外のキャラクターもきちんと活躍している、ないしは役割を果たしているという点も良いです。

強いて難点を言えば「雲門」(本書に登場する超 AI のひとつ)の喋り方(?)が禅問答(?)のような形式になっていて何言ってるのかわかりにくい、ものによってはさっぱりわからない(後で自分で少し分かりやすい要約をしてくれたり、聞き手が解説してくれたりはする)ことくらいでしょうか。

これで一端物語にはある程度の区切りはつきますが、ここまできたら、ということで次は 300年後の世界らしい『エンディミオン』に進みます。