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小説感想:『月は無慈悲な夜の女王』

月は無慈悲な夜の女王

月は無慈悲な夜の女王

1960年代の SF の有名な作品の一つ。

月の管理を担っていた機械が自意識を持った人工知能的な存在となり、流刑地化、植民地化された月を地球から開放する革命の中心的な存在となっていく。

巨大な AI・機械が中央にひとつだけ存在し、日常生活、仕事、軍事の末端(ドローン的な兵器など)にはそれに類するものがほとんど登場しない(連絡手段は電話)という世界観は、「パーソナル・コンピュータ」という概念が存在しなかった時代の作品だからかもしれない。

スマートスピーカーの発達が進めば、単純な受け答えだけでなく、この作品の AI のように「この目的を達成するには何をすべきか」まで答えてくれるようになるのだろうか。