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小説感想:『ハルビン・カフェ』

文庫で約600ページの長編小説。第5回(2003年)大藪春彦賞受賞。

警察、公安、中国・朝鮮・ロシアのマフィア、そして「P」が織りなす複雑な組織・人間関係が背景に、過去の事件の復讐のために幕を開けた最後の事件の操作を通してテロ組織を導いた男に迫っていく。

登場人物は多いしその関係性は複雑だしで読むのはなかなか大変だったものの、読ませる力はあって主要人物が固まっていく中盤くらいからはグイグイ惹き込まれる。読み終わった後には余韻の残る面白い作品だった。

ハルビン・カフェ (角川文庫)

ハルビン・カフェ (角川文庫)