not yet

本やゲームの感想など

小説感想:『じごくゆきっ』

桜庭一樹短編集。

依存、不安、無力感、失望、憎悪、そういう、どこにでもあるけどどこか歪んでいる、屈折した感情の書き方が上手いです(程度は強いにせよ)。

どの作品も、劇的というよりは淡々とした調子でありながら、何か引っかかるものがありました。

爽やかさとは無縁の作品ですが、こういうのも「いかにも小説」という感じがして好きですね。