眠りたい:『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』
良く眠るためのアドバイス集。
- 作者: ショーン・スティーブンソン
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/02/27
- メディア: Kindle版
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最近、明らかに睡眠パターンが乱れていて辛い状態だったので、何かできることはないかと思い読んでみました。
「運動」や「食事」といったポイントごとに短くまとめられていて読みやすく、アドバイスも具体的で、いくつかは採り入れることができそうです。
最後に言及されていた「アーシング」(地面に肌を触れさせることで自由電子が地面から人体に移動してフリーラジカルが抑制される云々)などは、説明を読んでも「本当かなぁ…?」という印象を受けましたが、これも含めて一応何らかの論文を元にしているようです(もっとも、この手の健康に関する研究は意見が割れているものが多いので、効果を主張する論文があるだけで信用できるわけではないですが)。
「夜はスマホを見ない」など、よく聞く内容も多いですが、改めてこういう形でまとめて読んでみると、実生活に採り入れるモチベーションのアップになります。少なくとも短期的には…。マグネシウムの経皮吸収は初めて知って、 入浴剤に導入する方法ならば簡単に試せそうなので、とりあえず試してみようかと思います。
シークリスタルス 国産 エプソムソルト (硫酸マグネシウム) 入浴剤 2.2?約14回分 浴用化粧品
- 出版社/メーカー: Hirose
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
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人工知能と向き合う:『人工知能の核心』
羽生善治氏が人工知能を扱った NHKスペシャルのために行った取材を通じて考えたことをまとめた本。
- 作者: 羽生善治,NHKスペシャル取材班
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2017/03/31
- メディア: Kindle版
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非常にわかりやすい形で、現在の人工知能の技術的な課題や、これから社会が人工知能を受け入れるあたっての課題がコンパクトにまとめられていました。さすがは羽生善治氏 × NHKスペシャルといったところでしょうか。
もともとこの手の話に興味があって既にある程度の知識はあったので、目新しい事柄や驚くべき事実などは特にありませんでしたが、その点を考慮しても図抜けて読みやすかったです。
また、羽生善治氏の言葉からはなんというか、本当に普段から自分の頭で物事を考えているんだろうな、頭がいいとはこういうことなんだろうな、という印象が伝わってきて凄いなぁと思いました。
変化すらも変化する:『9プリンシプルズ』
MIT メディアラボの伊藤穰一氏とジェフ・ハウ氏の著。
9プリンシプルズ 加速する未来で勝ち残るために (早川書房)
- 作者: 伊藤穰一,ジェフハウ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/07/15
- メディア: Kindle版
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加速度的に変化の速度が上がる、複雑で不確実な世界における 9 つの原則が語られていました。
権威より創発
インターネットによるコミュニケーションコストの低下によって、多くの分野をまたがった人同士の多様な協力が可能になり、少人数のトップダウン的な決定よりも、大人数のボトムアップ的創発の力が増す。
プッシュよりプル
必要な人が必要な時に必要な情報を取得できるシステムの方が、誰かが情報を管理して適切と思われる人に送るシステムよりも優れている。
地図よりコンパス
周りや未来を地図をかけるほど正確に調べることは高コストないしは不可能。未知のできごとにいずれ当たる、という前提で指針を作り、地図を作り始める前に行動に移すべき。
安全よりリスク
安全などはなく、失敗するリスクを受け入れる必要がある。
従うより不服従
言われたことをやっただけでノーベル賞を獲れた人はいない。ルールに盲目的に服従するのではなく、ルールを疑問視しなければならない。
理論より実践
理論から実践への一方向的な流れではなく、具体的な社会上・生活上の問題に実際に取り組むことで生まれる実践から理論への流れも重要になる。
能力より多様性
一分野に優れた人を少人数集めるよりも、多様な人々を巻き込んだ方が問題解決の勝率が高い。
強さより回復力
絶対に突破されない防御壁は作れない。
モノよりシステム
モノ単体ではなく、そのモノが作用するコミュニティを含めてシステム全体への影響を考えなければならない。
原則1つにつき1つの章が割り当てられていますが、その中で繰り広げられる具体例が直接的にわかりやすくその章のタイトルと結びついているかというとそうではなく、全体を通して 9つの原則が導こうとしている、という印象です。
この章と例の結びつきの低さに、全体的な文章のわかりにくさ(若干不自然さを感じたので、翻訳文が微妙な気もします)も相まって、期待したほどの納得感・感銘は受けられませんでしたが、9つの原則自体は妥当性のあるものだと思います。
ゲーム感想:『アライアンス・アライブ』
プレイ時間30時間程でクリア。
- 出版社/メーカー: フリュー
- 発売日: 2017/06/22
- メディア: Video Game
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よく練り込まれた世界設定が、メインのストーリーとは離れて小さなイベントや会話に散りばめられていて、考察好きにはたまらなそうなゲームでした。逆に言えばメインのストーリーを追っただけでは「あれって何だったんだ?」という疑問が山のように残ったので、じっくり2周目をプレイする時間がない身にはちょっと辛いです。
パーティーの先頭に置いたメンバーによって NPC との会話が変わる、仲間に入れることが必須ではないメンバーも、仲間にした後はしっかりイベント会話に参加するなど、とても丁寧に作り込まれています。
その他、世界設定やストーリー以外のシステム的に気になった点は以下。
選択を迫るシステム
ストーリーは一本道であるものの、取捨択一が迫られる箇所は多く、今時のゲームでは珍しく取り返しが付かない要素が多いです(「強くてニューゲーム」でカバーできる分もなくなないですが)。
- 武器・ポジションごとにレベルやスキルがあるので、一度決めた役割を変更するのは厳しい(時間をかければできないわけではない)
- ギルドを育てるために必要なギルド員のメンバー数は、全ギルドを最大レベルまで育てるには全然足りず、後で配属先変更もできないので、どれを育てるか選ぶ必要がある(適当に配属させた後でそれを知る…)
- 1度建てたギルドタワーは建て替え(種類の変更)ができない
- 集めるとアイテムと交換できる結晶の数は、交換できるアイテムを全て取得できる数よりも少ない
- 敵を倒してアイテムを取得する or 敵を見逃してギルド員にする、が選べる
- お金を払ってダンジョンギミックを解決する or 自力で解く、が選べる
- お金を払って情報を貰う or かわりにアイテム集めのお使いに行く、が選べる
などなど。
敵を見逃せる、お金で解決できる、などは、プレイヤーの選択がしっかりとゲームに繁栄されて良いな、と思います。
成長要素と戦闘システム
上でも少し触れたものの、武器・ポジションごとに成長要素があるなど、結構独特なシステムです。なので考えられることはいろいろあるものの、実際のところは、かなり序盤に多くの人が辿り着くであろう、一人ガード役、一人サポート(回復)、残りアタッカーの組み合わせが極めて万能で、他の戦略を試す必要性はあまりありませんでした。ターン毎にポジションを変えられる、という特徴的な要素も、一回も必要になりませんでした。
また、成長要素と戦略が密に結びついていて、武器やポジションを変更すると別途レベル上げが必要になるというのも、「今の武器・ポジションでは勝てなかったから(もしくは物足りないから)違う戦略を試してみよう」という方針転換に踏み出しにくく戦略が固定化する要因だったかと思います。
誰でもクリアできるようにする必要があるので、万能の策があるのは致し方ない気もしますが、折角のシステムがあまり機能していなかった印象を受けたので、難しいところですね。
自動戦闘の AI のしょぼさ(そもそも AI と呼べるようなものではなく直前行動の繰り返しで、回復術に至ってはターゲットが術者固定)、後半は防具が揃うと、ほとんどダメージは受けないにもかかわらず敵を倒すにはターン数がそれなりにかかる(4倍速でも)、ファイナルストライク(強力な攻撃ができるが武器が一時的に壊れる)の運用の面倒臭さ(貧乏性なので、中盤のイベントボス戦で連発した以外ほぼ使用せず…)などもあり、個人的には戦闘システムは「可」くらいの印象です。
3DSの2頭身3Dグラフィクスが許せ、考察が好き、という方にオススメ。
ビッグデータ入門以前:『ビッグデータを支える技術』
Hadoop, Spark, MapReduce, Amazon Reshift など、キーワードとしては聞いたことがあるものの、それぞれがどういうもので、ビッグデータを処理するシステム全体としてどこに位置するかはよくわかっていない、それくらいの前提知識で読み始めましたが、ちょうど良い感じでした。
ビッグデータを支える技術―刻々とデータが脈打つ自動化の世界 (WEB+DB PRESS plus)
- 作者: 西田圭介
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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データの可視化を例に、データを集める箇所、リアルタイムに処理する箇所、定期的に処理する箇所などをデータがどのように流れ、各箇所ではどのような事に気をつけて設計されているかを学ぶことができました。
実際にこれから何かしようという訳ではなかったので、各種システム上の具体的なスクリプト(スニペット的な短いもの)や、実際に環境を整えて手を動す箇所は今回は流し読みです。何かやってみたいとは思いつつ、特に分析したいことも今はありませんし、何か見つかったとしてもスモールデータを処理するフレームワークで事足りるだろうなぁ、と。
本当にビッグデータが必要なのか、実は少数サンプルからの具体例で多くの場合は十分な知見が得られるのではないか、と思うことがなくはないのですが、とりあえずデータを取っておいて後で何か見れるようにしておく、というのは後で仮説を検証するためという点でも有意義です。これからもどんどん技術発達が進み、データ収集・分析のコストが下がり続けて、いろいろなデータが気軽に収集、公開、活用できるようになるといいですね。