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ゲーム感想:『大逆転裁判2』

良かった、今回は良かったです!

唐突な終わり・伏線丸投げを含めて諸々微妙だった『大逆転裁判』から2年、発売前は「もう前作の内容ほとんど忘れてるし見送ろうかな…」と思ってたりもしましたが、「今回は出来が良い」という知り合いの声に後押しされて購入。結果は大正解でした。

主要キャラクターがほぼ全員前作から続投し、彼らの人間模様がお話の主軸にもなっているので、十二分に楽しむには前作プレイが必須だと思います。細かいことを憶えていないせいで興が削がれる、ということはありませんでしたが、前作未プレイの方には先に前作をプレイすることをオススメします。公式サイトの前作のおさらい動画は内容が中途半端なのであまりオススメできません。

倫敦編決着

まず何が良かったかと言えば「倫敦編決着」に尽きるわけですが、本作は 1章から最終章まで漏れなく倫敦編決着に絡んだ話が進む章構成になっています。逆転裁判6 の 4章(寄席の事件)のような、本筋から大きく外れた章がありません*1。そういう章があること自体には反対しないのですが、本作の、使えるボリュームを使い切って本筋の伏線を張っては回収していく、という展開はプレイ中の引きの強さもプレイ後の満足感も高かったです。

死神の真実、アイリスの父親、亜双義が英国留学に拘った理由など、前作からの伏線も無事回収され、話のスケールはシリーズ最大と言えるでしょう。

キャラクター

ほとんど前作のメインキャラクターの続投ということもあって、全体的に掘り下げが進む方向で良かったです。人間関係が濃く描かれている分、より本筋のストーリーに惹き込まれる、という良い関係ができていたと思います。

今作は特にホームズの決めるところは決める万能さと、天才少女アイリスが見せる子供としての可愛さが光ってました。

その他:システム・難易度

システム周りは概ねいつも通り、という印象です。同じ証拠品でも「くわしく」で調べておかないとつきつけても却下されたり、この証拠で良いの?駄目なの?という場面があったりと、全てが思い通りというわけではありませんでしたが、大きく違和感を覚える点はなかったです。強いて言えばロード時間が若干長かったかもしれません。

おまけ

今回の早期購入特典のおまけ裁判はなかなか面白かったです。ほどよいアホらしさとクスっと笑える会話を楽しめる、「逆転裁判のおまけ」として相応しい短編でした。再配信しないらしいので、気になる方は是非お早めのお買い求めをどうぞ。


というわけで、今作は大満足の出来でした。

しかし今作が大満足だったからといって、前作のような中途半端な終わりはやっぱりやめてほしいですね…。

次回作以降、どのように話のスケールを維持しつつ作品の切れ目を綺麗にするのか、もしくは話のスケールをコンパクトに抑えつつ同じような満足感を出してくれるのか、その辺りに期待したいと思います。

*1:6-4は過去作のキャラクターをねじ込むために作られた章だとは思いますが