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読書メモ:『代替医療のトリック』

3ポイントメモ

  • 代表的な代替医療である鍼、ホメオパシーカイロプラクティック、ハーブ療法の4つについて、プラシーボ効果以上の効果はないと言ってほぼ間違いない
    • 効果がない、と証明されているものがほとんどであり、効果があると実証されているものは皆無である
  • プラシーボ効果でもなんでも、少しでも効果があれば良いのでは?という理屈は、代替医療に伴うコストとリスクを鑑みれば正当化されない
    • 大抵の代替医療は「神秘性」や「伝統」を売りにしていて、原価と比較して異様に高額である(これがプラシーボ効果を起こしやすくしている要因にはなっている)
    • プラシーボ効果は科学的に効果が証明された医療行為でも起こるものである
  • 継続的な運動(一般的なものであれ変わったものであれ)が健康の向上に役立つという点に疑問の余地はない

サイモン・シンの著書らしく、歴史的、政治的背景などが満載で楽しくもあり読むのが大変でもある、そんな本でした。

ちなみにマッサージ(解剖学に則ったもの)と瞑想については、更なる研究の余地はあれど効果はありそう、との事らしいです。

代替医療のトリック

代替医療のトリック

※ 原著の「Trick or Treatment?」というタイトルが素敵ですね。