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読書メモ:『UNIXという考え方』

3行まとめ

  • 一つのことを上手くやる小さいもの同士を組み合わせる事で、梃子のように小さな労力で大きな効果を発揮する
  • 移植性 >> 効率性。数値データをフラットファイルで管理する方法はデータの移植性を高め手編集を容易にする
  • コマンド(プログラム)の利用者は人とは限らない、別のコマンドかもしれない、という考えを念頭に置き、拘束的なインターフェースは避ける

原著(The UNIX Philosophy)が1995年出版なので、「?」と思う予想はところどころあったものの、「考え方」(原著タイトルに基づけば「哲学」)の本だけあって中心となる内容に古びた印象はありませんでした。

UNIX系(Linux系)OS は必要に駆られた場合に使っているに過ぎず、どちらかというと扱いたくない億劫なシロモノなのですが、全体の思想をこうして読んでみると「使いにくい」と思っていた部分が受け入れられる気になりました。

後は UNIX 関係なく、自分用の小さなツールスクリプトを作るときの指針の参考にもなったので、プログラマなら誰が読んでも得られるものがあると思います。

(しかし、せっかくの良書なので原著も買ってみようと思ったら、Kindle 版でも5000円超とは…。)

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

UNIXという考え方―その設計思想と哲学