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読書メモ:『時間資本主義の到来』

3行まとめ

  • 科学や思想の発達によって、人類は自然(衣食住)や社会(身分、知識、情報)から課せられる制約を克服し続けてきたが、「時間」という克服不能な制約条件が浮かび上がってきた
  • スマートフォンを筆頭にした IT 技術の進歩により、今まで有意義に使うことが難しかったすきま時間にも価値・ビジネスチャンスが生まれ、時間への意識がより高まっている
  • 時間価値には、時間を効率的に使うという方向の「節約時間価値」と、時間を有意義に・快適に使うという方向の「創造時間価値」があるが、「節約時間価値」は「創造時間価値」の獲得のための中間目標であり、それ自体を目的化するべきではない

何となく『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』的な自己啓発本を想像して中身を見ずに手に取りましたが、どちらかというと社会学やビジネス方面の本で、結果的に良い意味で予想を外しました。面白かったです。

本書のまとめに「効率化にとらわれず、自分なりの時間快適化を目指すことが幸福につながる」ともありましたが、さて自分は何をしている時が幸福なんだろうか、何のために時間や支出の無駄を減らそうとしているのだろうか、というのは時折意識したいものですね。

(最近は、ゲームをしていても何となく虚無感というか「こんなことしていていいんだろうか感」が脳裏をかすめるのが辛いところ。精神的な余裕がないんだろうか…?)

時間資本主義の到来: あなたの時間価値はどこまで高められるか?

時間資本主義の到来: あなたの時間価値はどこまで高められるか?