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そして誰も責められなくなった:豊かな人ほど自殺する理由

0ベース思考』を読んでいて知った自殺に関する理論なのですが、興味深かったので書評とは別にメモを。

証明や検証はされていない、アイディアレベルの考えとのことですが、

どんなに不幸でも、政府であれ経済であれ、何かのせいにできれば、それが免疫となって自殺から守ってくれる

ということらしいです。

個人的な印象として納得できる仮説ではあります。「自分の不甲斐なさ」というのは時に本当に絶望的なもので、特に周りには良い環境が揃っているにも関わらず、自分だけが、自分のせいで取り残されている気がする場合はなおのこと。

時には適度に人や環境のせいにして、鬱的症状から抜けだしたほうが自分にとっても周りにとっても良さそうです。心のなかで責任転嫁する分には体裁的な問題は無いですし、鬱だとパフォーマンス出ないですからね。。。

ちなみに、この自殺の件に関してのより詳しい内容は以下の Podcast で聞けました(自殺は男性・春・月曜日に多いなどなど)。

New Freakonomics Radio Podcast: “The Suicide Paradox”

New Freakonomics Radio Podcast もこの本で知ったのですが、大量のアーカイブがあり、扱っている内容も面白く、かつ全文スクリプトがある、という英語の勉強にうってつけの素晴らしい Podcast だと思います。興味のある方は是非。

上に引用した本の中の元ネタはこの辺り。アメリカの話なので「白人」というワードが出ていますが、黒人よりも白人の方が自殺率が高いとのことです(殺人率は黒人の方が高い)。

If you’re white and in psychological pain, what can you blame it on? Other people are doing well, why aren’t you doing well? Other people are happy why aren’t you happy? So maybe that in part accounts for the higher suicide rate in whites as compared to African-Americans is because whites have fewer external causes to blame their misery for.


そういえば、「人類には自分が不幸であることの言い訳となってくれる敵が必要なのだ!」的な話をパワプロクンポケット6(裏)で聞いたことがありますね。 続編でないかなぁ。。。

0ベース思考

0ベース思考