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小説感想:『エンディミオン』

ハイペリオン』シリーズ四部作の第三部(後編一部)。
ハイペリオン』、『ハイペリオンの没落』からは約300年後の世界。

エンディミオン(上)

エンディミオン(上)

「時間の墓標」を通って未来に渡った12歳の少女と、老詩人によってその守護者に選ばれた27歳の青年、1人のアンドロイドが、「ウェブ」崩壊後の世界を「聖十字架による復活の奇蹟(体に埋め込んでおくと死んだ後に肉体が再生される寄生体入り十字架)」によって牛耳る教会から逃げながら目的地を目指す物語。

主人公が過去を振り返って語る、という形で記述されていて、時折謎めいた伏線は張られるものの、基本的に本筋はヒーロー・ヒロインの主人公勢 vs 権力、というわかりやすい構図で、ハードなSF的な要素も(時折張られる伏線が気になる以外は)控えめなので読みやすかったです。権力側の追手の実行部隊にも魅力があり、王道の冒険モノという感じでした。

相変わらず、500ページの上下巻が終わった後に待つのは続きは『エンディミオンの覚醒』で!という長編っぷり。あと少し…。