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小説感想:『本泥棒』

わたしは言葉を憎み、言葉を愛してきた。
その言葉を正しく使えていればいいのだけれど。

第二次世界大戦下のドイツにおいて、ヒトラー総統が言葉によってもたらしたユダヤ人迫害や戦争に翻弄されながら、言葉によって救われた女の子の物語。

戦争中の街が舞台であるものの、悲愴感や悪い意味でのストレスはあまりなく、主人公の里親の優しさや、親友との友情、そして何より言葉(本)が持つ力を感じられる、綺麗にまとまった本でした。

600ページを超える長編小説でありながら、引き伸ばされた感じは全く無く、訳文を自然で読みやすかったです。

本泥棒

本泥棒

Amazon には在庫がないようですが、有名な本なので多くの図書館で借りられると思います。